2026年問題
高等教育市場の話題
18歳人口の減少により、大学・短期大学・専門学校の学生募集や学校運営が、これまでとは違う段階に入るとされる、高等教育市場の大きな転換点を指します。
日本の18歳人口: 2026年は「底ではなく、落ち方の角度が変わる年」
データ:(基礎数値)
| 年 | 1992年 | 2026年 | 2031年 | 2040年 |
| 18歳人口 | 205万人 | 105万人 | 約92万人 | 約80万人 |
編集室コメント
- 18歳人口は、すでに長期的な減少局面にあります。
- 2026年を境に、18歳人口の減り方は「ゆるやかな減少」から、構造的に落ち込みが続く局面へと移ります。
学校経営だけでなく、進学行動、地域社会、採用市場にまで影響が波及する質的な転換点と言われています。 - 1966年生まれをピークに人口バランスが変化し続ける、 2026年以降は「減少が加速する局面」に入る。
18歳人口の変化 概略
| 年 | 18歳人口 | 備考 |
| 1992年 | 205万人 | 受験戦争のピーク期 |
| 2024年 | 108万人 | 1992年比で約半分 |
| 2026年 | 約105万人前後 | ここから「減り方」が速くなる |
| 2031年 | 約92万人台 | 約12%減少(2026年比) |
| 2040年 | 約80万人台 | 市場が再定義される水準 |
何が変わる(教育市場の5つの変化)
大学・短大・専門学校の「競争」から「奪い合い」へ
◆志願者は横ばいでも母集団(プール)そのものが縮小(状況推測:学校は特色が弱いと埋もれる)
◆「ブランド校VS生き残り校」の構造が鮮明化(状況推測:知ってもらうファースト→認知広報底上げ)
◆共学化・学部改組・新分野開設がさらに加速(状況推測:AI型教育企画の確立/「知」の活用)
入試時期の変化:年内募集の加速
入試は「年度末に決まるもの」から、年内に進路が決まる仕組みへと大きく変化
◆総合型選抜、学校推薦型選抜(状況推測:学生消費者の不満・声なし)
◆年内入試広報の定着(状況推測:通年型募集広報/360°x365日マルチレイヤーPR)
◆早期エントリー文化(状況推測:文部科学省の政策支援)
「自宅通学圏=都市集中」がさらに強まる
進学先の選択において、通学圏を重視する傾向が一段と強まっています。
◆地方は、一方、地元進学率が高くなり介護、看護、工学など地域に必要な職種への関心が高まる
◆東京圏・大阪圏・中京圏、福岡県など進学人口(入学者)は都市圏に集中
◆文系・教養系・単科大学型は、統合・吸収・再編の圧力が強まる
外国人留学生の入学者が上昇
◆専門学校の留学生比率上昇
◆大学も受け入れ枠増加
◆(状況推測:留学生募集=学校存続のもう一つの柱に)
◆(状況推測:政策展開により制度・ルールが流動化)
受験生の「学校を探す行動」がAI型に変わる
◆AI検索台頭→比較要約→最短判断(状況推測:学校情報ポータル二極化)
◆AI誘導案内決定的な違い→(状況推測:認知広報底上げ・つながり拡大)
◆募集広報術の変化(数的処理かつ意外性の価値是認)→(状況推測:DX化、費用、資源配分の見直し)
ナレッジステーションの対応と行動指針
AI編集指針→:比較情報・編集力・語彙設計を中核に据えた情報提供
- 学生募集の「早期化・通年化・長期接点化」への対応
単発広報から、継続的な接点形成への転換 - 学校検索スタイルの転換
「AI要約型・比較ナビ型」への移行を前提とした情報設計 - 進路選択支援の再定義
候補校は最初から「3校以内」を想定したView(見せ方)デザインへの対応 - 通学圏情報支援の強化
鉄道路線・経路案内を軸とした通学行動データのアーカイブ化 - 募集市場の変化への対応
「学校 × AI × 学生支援」を軸としたサービス市場の再構成
データ
- 年内入試
文部科学省は令和7年11月26日、「令和7年度国公私立大学入学者選抜実施状況」を公表。総合型選抜と学校推薦型選抜を合わせた年内入試による入学者が全体の53.6%に達し(私立大学は61.6%)、大学入試における年内入試の存在感がさらに高まっています。(▸ 該当記事/編集ノート) - 外国人留学生の在留資格(ビザ)
日本の大学、短期大学、高等専門学校、専門学校、日本語教育機関等で学ぶための在留資格は「留学」です。留学の在留期間は、4年3月を超えない範囲内で法務大臣が個々の外国人について指定する期間とされています。(▸ Study in Japan) - 在留資格「経営・管理」の要件厳格化
2025年10月16日より、通常の「経営・管理」ビザの取得要件が大幅に厳格化。 資本金要件は、「500万円以上」から、原則「3,000万円以上」に引き上げられました。(▸ 法務省) - 2040年の18歳人口
文部科学省や厚生労働省の資料(国立社会保障・人口問題研究所の推計に基づく)によると約88万人から82万人程度まで減少すると予測されており、1992年以降続く減少傾向が加速し、2030年代半ばに100万人を割り込む見込みです。これは「2040年問題」として、高等教育機関のあり方や労働力、地域社会に大きな影響を与えるため、官民で注視されています。(▸ 関係資料/文部科学省/PDF) - 出生数は 68 万 6061 人(令和6年)
去年1年間(令和6年)に生まれた日本人の子どもの数は68万6000人余りと、前年より4万1000人余り減少し、統計を取り始めて以降、初めて70万人を下回ったことが厚生労働省の調査で分かりました。(▸ NHKニュース) - 小規模私立大の定員充足率が急降下 強まる著名大学志向、淘汰加速か
収容定員4000人未満の小規模な私立大の入学定員充足率が、2024年度は平均で88・86%とピークの5年前から16・77ポイント低下し、記録が集計されている15年度以降で初めて9割を下回ったことが、日本私立学校振興・共済事業団(私学事業団)のまとめで判明した。(▸毎日新聞記事) - デジタルブック版:東京都立高校パンフレット
及びPDFフォーマット版:「令和8年度東京都立高等学校に入学を希望する皆さんへ(日本語版)」。(▸令和8年度東京都立高等学校に学を希望する皆さんへ) - 360°x365日マルチレイヤー・通年接点型学生募集広報
学生募集は「短期集中型」から「通年接点型」へ変わりつつあります。 いま、進路検討に関わる層は多様化し、入試広報は全年齢・全期間対応が標準になりました。(▸ナレッジステーション資料)
本稿:
本稿は、ナレッジステーション運営事務局による整理・まとめです。高等教育機関に共通する話題である「2026年問題」について、
公開データや報道をもとに、現状と構造を整理したものであり、個別の学校の将来や結果を確約・予測するものではありません。
作成日:
2026年1月9日